変革をもたらす
変革を導く8つのステップ
― 一歩踏み出すリーダーシップ
ロータリーリーダーシップ研究会(RLI)が週末熊本市内で開催され、ファシリテーションをさせて頂きました。
この会でファシリテーションを行うのはかなりドキドキします。ロータリー歴20年以上のベテランロータリアンや二巡目三巡目の会長さんなど、私よりもずっとロータリーに精通していらっしゃる受講者がいらっしゃるからです。しかし、同時に、他のクラブの奉仕プロジェクトや会員増強の工夫などを知ることができる、良い機会でもあります。
また、ファシリテーションをするとなると、担当セッションの資料をとことん読み込んで自分なりに解釈したり、さらに資料の背景を調べたりして臨みます。テキストにはロータリーの知識はもちろんのこと、リーダーシップやチーム作りのために参考になる良い資料がたくさん掲載されています。本日は今回担当した「奉仕プロジェクトの創造」のセッションの資料を紹介します。
ロータリーのクラブ運営では、「今までこうしてきたから」という理由で、いつの間にか同じ方法を繰り返していることがあります。しかし、会員構成や社会環境が変化すれば、クラブに求められる活動や運営のあり方も変わっていきます。もちろん、これまでの活動を継続していくことも大切です。しかし、改良を加えてさらに魅力的な活動にする工夫を重ねることも同じくらい大切だと思います。
RLIのテキストで紹介されている、ハーバード・ビジネス・スクールのジョン・P・コッター教授の「変革を導く8つのステップ」は、組織に変化を起こすための考え方として、とても参考になります。
その8つのステップは、次のように示されています。
①危機感を醸成する
「このままでよいのだろうか」と、変化の必要性を組織全体で共有します。
②指導的連携を築く
変革を進めるために、思いを共有し、互いに支え合う仲間をつくります。
③戦略的ビジョンの策定
「何のために変えるのか」「どのような未来を目指すのか」を明確にします。
④ボランティア軍団を集める
ビジョンに共感し、自ら動いてくれる仲間を増やしていきます。
⑤障害を取り除くことで行動を可能にする
新しいことを始める際の制度や慣習、思い込みなどの障害を取り除き、行動しやすい環境をつくります。
⑥短期的な成果を生み出す
小さくても目に見える成果を生み、「やってみたらできた」という成功体験につなげます。
⑦持続的な加速
一度の成功で満足せず、さらに改善や挑戦を重ね、変革の勢いを保ちます。
⑧変化を定着させる
新しい考え方や行動を一時的なものにせず、組織の文化として根付かせます。
ここで考えてみたいのが、マネジメントとリーダーシップの違いです。
マネジメントは、計画を立て、資源や人を適切に管理し、決められたことを確実に実行していく力です。一方、リーダーシップは、「私たちはどこへ向かうのか」という方向を示し、まだ形になっていない未来に向かって、人の心を動かし、行動を生み出していく力だと言えます。
もちろん、ロータリークラブにもマネジメントは欠かせません。しかし、新しいプロジェクトを創造するときには、リーダーシップが特に重要です。
優れたプロジェクトは、最初から成功すると分かっているものばかりではありません。
「こんなことをやってみたい。でも、本当にできるだろうか」
そんな思いから始まることもあります。
前例がない。参加者が集まるか分からない。予算が足りるか分からない。思ったような成果が出ないかもしれない。
だからこそ、ある程度のリスクを取って一歩踏み出すことが、新しい価値を生み出すきっかけになります。
もちろん、無謀な挑戦をするということではありません。目的を明確にし、仲間を集め、リスクを考えたうえで、それでも「やってみよう」と決断することです。
ロータリーの活動にも、前例のないことに挑戦したからこそ生まれたプロジェクトが数多くあります。最初の一歩を踏み出す人がいて、その思いに共感する「ボランティア軍団」が集まり、やがて活動がクラブの財産になっていきます。
そこには、マネジメントだけでは生まれにくい、リーダーシップの力があります。
変化を待つのではなく、変化を起こす。
失敗しないことを目指すのではなく、学びながら挑戦する。
そして、誰か一人が頑張るのではなく、共感する仲間を増やしながら変革を進めていく。
これこそが、ロータリーにおけるリーダーシップの一つの姿なのかもしれません。







