ロータリーの魅力発見

あなたの仕事は誰を幸せにしていますか?

皆さんは、ご自身の仕事が誰を幸せにしているか、考えたことがありますか?

この2週間、クラブのサイトの維持と安全管理と運営で、上田会員に大変お世話になりました。上田会員にしかできない作業ですし、門外漢の私にはサイトに何が起こっていて、何をどうすれば解決できるのか、皆目見当もつきません。もちろん上田さんをお手伝いすることもできず、こうして無事に例会が開催できていることに感謝しかありません。文字通り、素晴らしい職業奉仕をして下さっていると思います。

毎日の仕事に追われていると、売上や利益、業績、目の前の業務をこなすことに意識が向きがちです。しかし、ロータリーが大切にしている「職業奉仕」は、もう少し違う視点から私たちの仕事を見つめています。

そもそも、ロータリーは1905年、アメリカ・シカゴで、弁護士のポール・ハリスが異なる職業の仲間たちと集まったことから始まりました。互いの職業を尊重し、信頼関係を築き、それぞれの専門性を生かしながら社会に貢献する。そこには、職業を通じて人と社会を豊かにするという考え方がありました。つまり、職業奉仕はロータリーの歴史と深く結びついた、基本的な理念の一つなのです。

では、職業奉仕とは具体的に何を意味するのでしょうか。

国際ロータリー章典8.030.1「職業奉仕に関する声明」には、次のように記されています。

「職業奉仕とは、あらゆる職業に携わる中で、奉仕の理想の実践をロータリーが培い、支援する方法である。」

そして、職業奉仕の基本として、次の3つを挙げています。

① 職業上の高い倫理基準を持つこと。
② 役立つ仕事はすべて価値あるものと認識すること。
③ 自分の職業を、社会に奉仕する機会として高潔なものにすること。

この中で、特に注目したいのが、2番目の「役立つ仕事はすべて価値あるものと認識すること」です。

ロータリーには、医師、弁護士、経営者、建築家、教育関係者、技術者、会社員など、実に多様な職業の人々が集まっています。職業に上下はありません。どのような仕事であっても、誰かの役に立ち、社会を支えているのであれば、それは尊重されるべき価値ある仕事です。

私は医師ですので患者さんの健康を守ることに日々専念しています。また、医学的知識や経験を通じて中学生にがん教育を行ったり、ポリオワクチンについて正しい知識を広めたりすることを自身の職業奉仕であると自負しています。建築家であれば安全で快適な建物をつくること、商店であれば必要な商品を届けること。どの仕事にも、その先には必ず誰かの暮らしや幸せがあります。

職業奉仕とは、仕事で得た利益の一部を寄付したり、休日にボランティア活動をしたりすることだけではありません。もちろん、それらも大切な奉仕ですが、職業奉仕の本質は、日々の仕事そのものの中に奉仕の理念を実践することにあります。

例えば、目先の利益だけを追求するのではなく、顧客にとって本当に良いものを提供する。従業員を大切にし、公正な取引を行う。専門的な知識や技術を磨き、誠実に責任を果たす。こうした日々の積み重ねこそが、職業奉仕の実践なのです。

ここで、もう一つ思い出したいのが、ロータリーの「四つのテスト」です。

1. 真実かどうか
2. みんなに公平か
3. 好意と友情を深めるか
4. みんなのためになるかどうか

この四つの問いは、私たちが仕事上の判断をするときにも、大切な指針になります。利益を追求することは決して悪いことではありません。しかし、その利益が誰かを犠牲にして得られたものではないか、自分の仕事が社会にとって本当に価値のあるものになっているかを問い続けることが大切です。

この四つのテスト、2番目の「みんなに公平か」という和訳は少し異なるとロータリー情報研究会では言われています。英語の原文は
”Is it fair to all concerned?”
です。直訳すると
「すべての取引先に対して公正かどうか」
となります。ちょっとニュアンスが異なってきます。

また、最も大事なのは、このテストは自身の言行を照らすものであり、他人の言行に対して「あの人のこういうところは4つのテストに反している」などと判断するものでは決してない、ということです。自身の仕事や行動の倫理的指針にしたいものです。

また、職業奉仕は個人だけの責務ではありません。国際ロータリー章典では、ロータリークラブにも職業奉仕を実践する責務があるとしています。クラブは職業奉仕の模範を示し、会員がそれぞれの職業上の能力を発揮できるような機会やプロジェクトを生み出すことができます。一方、会員には、ロータリーの原則に沿って自らの職業を律し、専門的な能力を社会の問題やニーズに役立てることが求められています。

我がクラブにも様々な職種の会員が在籍していますので、それぞれが活躍できるようなプロジェクトを作り出せると良いですね!

異なる職業の人々が集まるロータリーだからこそ、自分一人では気づかなかった視点を得ることができます。会員同士が互いの仕事を理解し、学び合い、それぞれの専門性を地域や社会のために生かす。それもまた、ロータリークラブだからこそできる職業奉仕ではないでしょうか。

職業奉仕は、特別な活動を始めなければ実践できないものではありません。明日からの仕事に、ほんの少し意識を加えるだけでも始められます。

最後に、皆さんに二つの問いを投げかけたいと思います。

**あなたの仕事は、誰を幸せにしていますか?**

そして、あなたは自分の職業を通じて、どのような社会をつくりたいですか?

私たちが日々向き合っている仕事の中にこそ、奉仕の機会があります。

自分の職業に誇りを持ち、誠実に仕事をし、その仕事を通じて誰かの役に立つこと。

それこそが、ロータリーが大切にしてきた職業奉仕の原点なのではないでしょうか。


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