米山記念奨学生と交流しよう
先週、小国で開催された米山奨学生夏期研修にカウンセラーの伊藤会員や地区米山奨学会部門に出向されている陶山パスト会長と一緒に参加してきました。地区内のたくさんの米山奨学生と一緒にBBQやおしゃべりを楽しみました。伊藤会員は今年当クラブが受け入れている奨学生のキアンさんのカウンセラーとして参加され、北里柴三郎館の見学やディスカッションにも参加されました。
皆さんは、ロータリーの「米山記念奨学事業」がどのような思いから始まったかをご存じでしょうか。
この事業は、1952年に逝去した日本のロータリーの創始者とも呼ばれる実業家・米山梅吉翁の功績を記念して東京ロータリークラブで始まった事業です。しかし、その目的は単に米山翁を顕彰することではありません。
第二次世界大戦後、日本は国際社会からの信頼を回復するという大きな課題を抱えていました。当時の日本のロータリアンは、「真の国際親善は、人と人との友情から生まれる」という信念のもと、日本で学ぶ外国人留学生を支援し、母国へ帰った後に日本を理解する架け橋となってもらおうと考えました。この構想は1967年に全国のロータリークラブによる共同事業として発展し、当時の文部省を主務官庁とするロータリー米山記念奨学会が設立されました。現在では全国のロータリアンからの寄付によって運営される、日本最大規模の民間留学生支援事業へと発展しています。
一年間の米山奨学生の採用数は約900人で、総事業費は14億5千万円(2021-22年度資料)です。世界規模で展開しているロータリー財団奨学生の年間採用数とほぼ同等で、これだけの外国人留学生を支援している奨学団体は、事業規模、採用数ともに日本国内では民間最大です。米山学友は韓国駐日大使やスリランカ警察庁長官、韓国・台湾のガバナー就任者など、世界で活躍されています。
米山奨学事業の特徴は、奨学金を支給するだけではないことです。奨学生一人ひとりに「世話クラブ」と「カウンセラー」が付き、例会や奉仕活動、地域行事などを通じて日本文化や地域社会、そしてロータリーの理念に触れていただきます。経済的な支援だけでなく、人と人との交流を何よりも大切にしている点が、この事業の最大の魅力です。
私たち2720Japan O.K.ロータリーEクラブでも、これまでロン君、方さん、カインさん、そして現在のキアンさんという素晴らしい米山奨学生をお迎えしてきました。カインさんは熊本の方でしたので、熊本在住の会員さんにカウンセラーを担って頂き、ご苦労もたくさんあったかと思いますが、奨学生とたくわん関わって頂く良い機会にもなったと思います。カウンセラーの皆さんのおかげでそれぞれがクラブの活動等に積極的に参加し、多くの会員との交流を深めてくださいました。例会や奉仕活動を通して築かれた友情は、奨学期間が終わっても続く、生涯の財産となっています。ロン君はお世話になったロータリーに今度は自身が貢献したいと、クラブに入会してくれました。他にも、スチッタパスト会長や林会員も元米山奨学生です。また、当クラブがスポンサーしているOKEローターアクトクラブでも米山奨学生が会員として共に奉仕活動を行っています。写真に写っているルパーさんやフー君がそうです。世代や国籍を超えた交流は、お互いの価値観を理解し、新たな友情を育む貴重な機会となっています。
今回の夏季研修での特別講演は、アクトメンバーのルパーさんが講師を務めました。ルパーさんは家庭の事情で小さい頃からとても経済的に苦労し、家事や就労で家族と家計を支えながらミャンマーで勉学に励み、日本への留学を果たしたと語られました。一時期は自分自身が食べていくために剃髪して出家までしたと言います。そんなルパーさんにとって米山奨学制度は大きな支えだったに違いありません。
米山学友は卒業後、研究者や教育者、医師、企業人、行政官などとして世界中で活躍し、多くの方が日本と母国を結ぶ懸け橋となっています。日本国内に残って頑張っている人もたくさんいます。こうした一人ひとりとの出会いが、世界平和への小さくても確かな一歩につながっているのです。
私たちが毎年お預かりしている米山記念奨学会への寄付は、未来の国際親善への投資です。そして、留学生を支援しているようで、実は私たち自身が世界を知り、多様な価値観を学び、人として成長させていただいています。
ロン君、方さん、カインさん、キアンさんとのご縁、そしてOKEローターアクトの若い仲間たちとの交流ができることは、私たちのクラブの大きな強みであり、財産であると思います。







