第15回例会【通算第288回】(2023年11月6日開会)
~この例会のメークアップは終了しております~
メールフォームにてのメークアップの方は必要事項をご記入の上、送信してください。
2720 Japan O.K. ロータリーEクラブではFAXでも受け付けております。
詳細については、『メークアップの方法』にてご確認ください。
下記の「今週の設問」にご回答ください。回答方法は次のとおりです。
1つまたは複数の設問に対してご回答ください。
すべての設問に対して回答する必要はありません。
開会点鐘・歌の斉唱
会長の時間:東京での出会い
皆様、お疲れ様です。
このたびは2720 Japan O.K.ロータリーEクラブの例会にご参加頂きありがとうございます。
2023-2024年度第15回例会(通算288回)の会長の時間です。
些細なことから・・・
入会当初からよくロータリーの先輩から言われていたのは「いろいろなクラブにメーキャップすると楽しいし勉強になるよ!」という言葉でした。
けれども私は、「自分のような若輩者が他クラブの例会に参加するなんてまだまだ出来ることではない」と思っており、実際に行動に移すことはなかなか出来ませんでした。
そこから数年の月日が経ち、今期当クラブの会長という役割を頂いた事をきっかけに、せっかくだから他クラブにメーキャップをしてみようと考えるようになりました。
そして、あるEクラブの懇親会の時に「せっかくだったら東京ロータリークラブに行ってみようかな。」と呟いた時に、隣にいらっしゃった今長会員が「それいいですね!どうせだったらみんなで行きましょう!」となったのが今回の東京RCメーキャップツアーの始まりでした。
そのまますぐに今長さんが音頭を取ってくださり、あれよあれよという間にスケジュールが決まり、当クラブ会員にもお声かけして参加希望者を募りました。この今長会員の行動力がなければ、私の中ではまだ「いつか行こう!」という段階でとまっていたかもしれません。
今長会員、今回は本当にありがとうございます!
貴重な体験
「メーキャップツアー」といっても参加する皆さんはそれぞれ予定もありますので、最初に決めたことは「11/1のお昼に東京RCの例会会場である帝国ホテルで待ち合わせ」という事くらいでした。その後、武田会員のご厚意もあり、彼の活動拠点である東京中野の「武田修能館」を訪問させていただけるようになりました。ここではなかなか聞くことのない能のお話や実際に舞台に上がっての体験などもさせて頂き、とても貴重な時間を過ごすことが出来ました。武田会員のご厚意に感謝申し上げます。
スペシャルゲストとの出会い
今回の東京行きのやりとりをしていると事務局の滝波さんが「東京八王子RCの方がEクラブの年間サポーター様ですし、ご本人ももし集まりがあれば参加したいと言われています」と教えてくれました。そこで私から東京八王子RCの小坂様にご連絡を差し上げると、急なお誘いにもかかわらず快く受けて下さいました。
武田会員の所での舞台見学(職場訪問)が終わった後みんなで懇親会の会場に移動し、そこで小坂様とお会いすることができました。
想像通りのとても素敵な方で、個性ある当クラブのメンバーともすぐに打ち解けてくださり、ロータリーに関するお話を中心にとても有意義な楽しい時間を過ごすことが出来ました。先輩ロータリアンとお話をさせて頂くことはとても勉強になります。また、小坂様も「能」をたしなまれており、隣に座った能楽師である武田会員ともとても楽しくお話をされていらっしゃったのが印象的です。
小坂会員、今回はわざわざお時間をとって頂き誠にありがとうございました。
そして、この素敵な食事会場を手配してくれた紅葉谷会員、ありがとうございました。
東京RCの例会
帝国ホテル東京が東京RCの例会会場であり、毎週水曜日の12:30~例会開始です。
皆様もご存じだとは思いますが、東京RCは1920年に創立された日本初のロータリークラブであり、初代会長は米山梅吉です。
このように伝統あるクラブですので、当初はメーキャップをすると考えるととても緊張していましたが、いざ会場に入ると皆様とても快く受け入れてくださいました。
そして、以前Eクラブでメーキャップをしてくださった東京RCの小谷様ともお会いすることができ、とても親切にご対応くださりました。この場をお借りして御礼申し上げます。
例会中の会場の写真撮影などは禁じられていましたので写真はありませんが、およそ150~180人程度の会員が参加されており、7~8人で一つの円卓を囲っていました。
通常は4,5人程度のビジター(他クラブの会員)らしいのですが、今回は20名を超える数のビジターがいたため東京RCの方も少し驚いていたようです。
ご縁があって同じテーブルに座った方々もEクラブについて興味を示して頂き、いろいろとお話しをすることも出来ました。
残念ながら現会長の筑紫様は欠席の為いらっしゃいませんでしたが、代表して幹事の平井様とバナー交換をさせて頂きました。
今回この伝統あるクラブにメーキャップしたことはとても貴重な体験になりました。
また、機会を作って他クラブの例会にメーキャップしてみようと思いますので、ご興味のある方はぜひ一緒に行きましょう!
今回の東京RCメーキャップ参加会員
本田会長エレクト、神鳥幹事、今長会員、松岡会員、スチッタ会員、紅葉谷会員、陶山
これで今回の会長の時間を終わります。
ありがとうございました。
2023-2024年度
2720 Japan O.K. ロータリーEクラブ
会長
陶山誠司
出席報告
例会 第14回【通算第287回】2023年10月30日正午~11月6日正午(出席数・出席率11月6日正午)
会員数 | 出席義務者 | 出席数 | 出席率 |
---|---|---|---|
50 | 48 | 37 | 77.08% |
例会 第13回【通算第286回】2023年10月23日正午~10月30日正午(出席数・出席率10月30日正午)
会員数 | 出席義務者 | 出席数 | 出席率 |
---|---|---|---|
50 | 48 | 41 | 85.42% |
出席委員会からのお願い
会員の皆さま、例会への出席ありがとうございます。
ロータリーライフにおける親睦の第一歩は、まず毎週の例会に出席することから始まると言われています。我がEクラブの例会はホームページを開くことから始まります。
例会出席は例会がアップされる月曜日の正午から翌週月曜日の正午までの期間に出席することが必要です。例会の出席が叶わない時は「メークアップ(補填)」することができます。
出席は「今週の例会」ページの下段にある会員の氏名とメールアドレスが入ったコメント欄から「例会のコメント」をすることで例会への出席とさせて頂きます。投稿後に内容が確実に反映されたかを確認して頂けると安心できます。
早めの出席、確実な出席にご協力いただきますようお願い申し上げます。
出席委員会
幹事報告
幹事報告
(1)来信紹介
(2)各種行事のご案内
(3)他クラブからのお知らせ
(4)クラブ内のお知らせ
(1)来信紹介
★★ 新着情報 ★★
九州4地区合同イベントの御礼
九州4地区合同イベントへのご協力をありがとうございました!
お陰様で事前募金、当日募金、バザー売上で80万以上になりました。
カレー・わたがし・ポップコーンの売上は後日、Eクラブより財団へ寄付することになっています。
こちらもご協力ありがとうございました!
世界ポリオデーイベント:フォトコンテスト
世界ポリオデーイベントで撮った「これは!」という一枚を是非ご応募ください!
《ロータリー財団月間》
11月のロータリー財団月間です。
リソースをどうぞ。
《財団室ニュース11月号》
財団室ニュース11月号をお届けします。画像をクリックするとダウンロードできます。
★前回に引き続いてのご案内★
三村年度行事連絡
《ハイライトよねやま Vol.283》
(公財)ロータリー米山記念奨学会ニュース
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★ ハ イ ラ イ ト よ ね や ま 283号 ★ 2023年10月13日発行
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::今月のトピックス::
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・日本語スピーチコンテストに現役奨学生が入賞
・取引先で偶然学友と出会ったロータリー会員
・寄付金速報 ― 大口寄付に感謝 ―
・21年ぶりの来日で語った夢
海外米山学友会総会情報
10/27 ウクライナ出身米山学友による講演のご案内
ーほか詳しくは画像をクリックしてダウンロードー
親睦ゴルフ大会
親睦ゴルフコンペのお誘いです。
日時:R5 11月23日(木・祝) 8:00(OUT・IN)トップスタート
場所:大分竹中カントリークラブ
クラブ内申し込み締め切りは、10月18日(水)です。 事務局 滝波までご連絡ください。
登録者:陶山会長・本田会長エレクト・中川直前会長・宮迫会員・安部会員
表彰式登録者:陶山会長・中川直前会長・宮迫会員・安部会員
ー詳しくは画像をクリックー
2023ゴルフ実施要領書
第32回大分市内9RC親睦ゴルフ大会ゴルフ申込書
ゴルフ会長賞
2022-2023年度 ロータリー文庫 決算書・予算書
ロータリー文庫 決算報告書と予算書が届いていますのでご一読ください。
資料ダウンロードはこちら↓
ロータリー文庫 決算報告書と予算書
ローターアクト年次大会のお知らせ
ローターアクト年次大会のお知らせ
11月25日・26日の2日間に渡る年次大会です。
ー画像クリックでpdfが開きますー
仮登録用紙
シンガポール国際大会について
第3地域シンガポール国際大会推進コーディネーター補佐 岩崎陽一様よるPR動画第1弾です!
画像をクリックいただきますとyoutubeにて動画をご覧いただけますの国際大会のイメージをご共有ください。
《クラブ・地区支援リソース集2023‐2024年度版のご案内》
ー画像クリックでダウンロードできますー
《2020-2023年の審議会手続きに関するご案内》
ー画像クリックでダウンロードできますー
《『2022年手続要覧』ご案内》
2022年手続要覧
↑クリックでダウンロードできます
《第3地域ロータリー財団チームニュース第1号》
《ロータリーレート》
2023年11月ロータリーレートは、1ドル=149円です。よろしくお願いします。
(2)各種行事のご案内(内容の詳細はそれぞれの来信・案内をご覧ください)
☆☆地区・並びに他クラブの行事☆☆
(3)他クラブからのお知らせ
ガバナーノミニーデジグネート決定
ガバナーノミニーデジグレートが決定しました。人吉RC会員の延岡 研一 氏です。
(4)クラブ内のお知らせ
◎ O.K.Eクラブのあれこれ◎
O.K.Eクラブの行事(これから)
11/ 6(月) 21:00- 親睦委員会 zoom会議
11/ 9(木) 21:00- 陶山年度理事会
11/12(日) 13:00- バザー後片付け仕分け作業(旧エコリオ・春日)
★ 前回に引き続いてのご案内 ★
『クリスマス家族会』日程&お店
・『クリスマス家族会』日程&お店
日時:12月2日(土)
受付 18:00〜
開始 18:30
場所:OPA 4F Quindici(クインディッチ)
https://www.r-quindici.com/
Eクラブ会員以外のロータリー会員の方で参加してみたいと思ってくださる方がいらっしゃいましたら、事務局までお申し込みください。大歓迎致します!
雑誌委員会から、「ロータリーの友」パスワード変更のお知らせ
「ロータリーの友」電子版のパスワードは定期的に変更されます。会員専用ページに掲載しておりますので、ご確認お願い致します。7月15日より新しいパスワードになりました。(会員専用ページ内で「ロータリーの友」と検索してください)
<サポーターの地区別・クラブ別人数>
【お礼】
2023年11月8日現在、1クラブと総数35名のクラブ外ロータリアンの皆様に「サポーター」となっていただいています。心より感謝申し上げます。
【サポーター制度について】
当クラブにはサポーター制度があり、サポーターを随時募集中です。
サポーターの会費は年間(6月末までの年度毎)¥10,000(税込み)で、サポーターの方には何度でもメークアップ証明書を無料で発行致します。
サポーターご希望の方は、「サポーターお申し込みフォーム」ページより、お手続きをお願いいたします。
会員各位におかれましては、お知り合いのロータリアンに制度をご案内いただき、おひとりでも多くの方にサポーターとなっていただき、当クラブ運営に参画いただければと存じます。
【サポーター数】
(2023~2024年度)2023年11月8日現在 1クラブ・35名
他地区計(サポータークラブ1RC・9名)
地区 | クラブ名 | 人数 |
---|---|---|
2740 | 佐賀 | ― |
2510 | 札幌 | 1 |
2560 | 新潟西 | 1 |
2670 | 髙松西 | 1 |
2690 | 鳥取 | 2 |
2700 | 久留米 | 1 |
2740 | 北松浦 | 1 |
2750 | 東京八王子 | 1 |
2760 | 豊田西 | 1 |
2720地区計(26名)
地区 | クラブ名 | 人数 |
---|---|---|
2720 | 熊本 | 2 |
2720 | 熊本東 | 6 |
2720 | 熊本中央 | 1 |
2720 | 中津 | 2 |
2720 | 中津中央 | 1 |
2720 | 宇佐2001 | 1 |
2720 | 大分 | 2 |
2720 | 大分臨海 | 4 |
2720 | 大分南 | 1 |
2720 | 大分中央 | 5 |
2720 | 大分1985 | 1 |
※ 今月のお祝い ※
今月の会員誕生日を紹介しています。
おめでとうございます。会員専用ページにてご確認ください。
https://ok2720eclub.jp/member/
今週のスマイルボックス
♡ 陶山 誠司 会員 3口
今回の東京RCへのメーキャップを通じて、当クラブのサポーター会員である東京八王子RCの小坂様や以前メーキャップをしてくださった東京RCの小谷様などに出会うことができました。新たな出会いに感謝して、スマイル3口致します。
♡ 本田 麻也 会員 2口
ポリオデー皆さんお疲れ様でした!東京ロータリークラブ例会参加、とっても楽しかったです!
♡ 神鳥 絵里 会員 1口
我々のHPでメーキャップをしてくださったご縁でお会いできた東京八王子RC小坂様、東京RC小谷様にリアルでお会いできて嬉しかったです。
♡ 田嶋 晴樹 会員 3口
先週卓話を担当致しました。貴重な機会を頂きましたので、スマイル3口させていただきます。
ゲスト卓話:専⾨家と関わることで広がる世界
遠藤ももこ 氏
(⾼等学校美術教諭)
初めまして。遠藤ももこと申します。
現在⾼等学校美術の教諭として⼤分県内の教育現場で勤務しています。
⾼校時代に絵画を専⾨に学んでから美術に携わる⼈⽣にしたいと考えるようになりました。
⾃分⾃⾝が感動した美的体験を伝えたいという思いで現在に⾄っています。
私は美術教育に携わるものとして⽇頃から⾃⼰研鑽を⼼がけるようにしてきました。
⾃⾝の制作活動や地域でのワークショップ,展覧会企画や様々な研修会に参加するなどしています。
その中で近年注⽬を集めている STEAM 教育について学ぶ機会があり,建築家と連携して授業を⾏う機会をいただきました。建築家と関わることで建物を⾒る視点を豊かにしていただいた前任校での体験を紹介させていただきたいと思います。
STEAM 教育との出会い
学校現場で働いていると,⾃然と新しい教育の施策やキーワードが⽿に⼊ってきます。STEAM 教育というワードも徐々に聞くようになりました。初めは Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(⼯学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の頭⽂字の中に芸術や美術を意味する A が⼊っているため,単純に⾃分が関わっている美術が今の教育に必要とされていることに喜びを感じたことから興味を持つようになりました。
本格的に学んだのは⻑期派遣研修制度を利⽤して⼤学院で学修したことがきっかけでした。私が進学した⼤学院は⼤分⼤学教職⼤学院で教育の理論と実践を往還しながら学べる環境が整っているところでした。そこで出会ったのが学習科学を専⾨とされている⽵中真希⼦教授でした。⽵中教授は STEAM 教育を先進的に取り組まれている⽅で,その教育内容やさまざまな実践について紹介をしてくださいました。
教育実⾏再⽣会議(2020)技術の進展に応じた教育の⾰新,新時代に応じた⾼等学校改⾰について(第⼗⼀次提⾔)は STEAM 教育は『各教科での学習を実社会での問題発⾒・解決に活かしていくための教科横断的な教育』とされています。詳細についてはこちらをご覧ください。
⽂部科学省『STEAM 教育等の教科横断的な学習の推進について』
URL:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/mext_01592.html
⼤学院での講義で「社会に出たら教科の枠組みがない」という⾔葉がとても印象に残っており,さまざまな分野を横断して課題解決を図ることを⽬指す STEAM 教育は,多くの社会問題が渦巻く現代の⼦ども達に必要な教育だと知り,⾼校美術でどのような実践が可能であるか模索していきました。
サスティナブル建築との出会い
⽵中教授から紹介された資料に経済産業省の STEAM ライブラリーで建築の分野が取り上げられているのを⽬にしました。そこでは CO2を排出しないコンクリートの代替材料はどんなものが考えられるか?環境に優しいエネルギーは?など現代的な課題についてどのように問題解決を図っていくか考えさせられるようなテーマが挙げられていました。
この時点では理系の要素が強い印象を持っていましたが,ヤング吉原⿇⾥⼦⽒・⽊島⾥恵⽒の著書『世界を変える STEAM ⼈材 シリコンバレー「デザイン思考」の核⼼』(2019、朝⽇新聞出版)の中でドイツのワイマールにあるバウハウスのことが取り上げられていました。そこでは『「芸術・⽣活・産業」の統合を掲げて,⼯芸・写真・デザイン・美術・建築など,多様な分野で総合的な教育が⾏われ,美的感覚を追求する芸術(アート)と,機能を重視した⼯学(エンジニアリング)を融合させた理念は20世紀の芸術・建築・デザインの世界に⼤きな影響を及ぼし,まさにSTEAMの先駆けといわれるほどである。』と建築は美術と⼯学が総合的に扱われていると紹介されていました。
⾼校芸術・美術の学習指導要領では建築は環境に関するデザインの分野にあたります。その指導内容は『⾝近な⽣活環境や⼈々が交流する場などにおける課題を発⾒し,⽣活や社会を美しく豊かにする観点から,デザインがもつ機能や効果を⽣かして課題の解決や質的な向上を図ることができるようにすることが⼤切である』と記されています。⽣徒の課題解決能⼒の育成にもつながる他,実際に建物はコンクリートによる CO2排出や災害、空き家問題など社会的な課題を包含しているため,建築デザインという形で扱う案を考えました。さらに調べていく中でサスティナブル建築という⾔葉があることを知り,課題解決を伴う教材開発に繋げることにしました。
建築家との出会い
冒頭でも紹介しましたが私の専⾨は絵画のため,どちらかと⾔えばデザイン領域は得意分野とは⾔えず,特に建築に関しては建物の名前や様式名などが先に出て、なんとなくフォルムがキレイなどと鑑賞する程度で建築への造詣がほとんどありませんでした。そのため建築分野を扱うにあたり専⾨家に相談したいと考え,以前より展覧会を通じて知り合った建築家で設計事務所の代表をされている松⽥周作⽒に協⼒を依頼しました。松⽥⽒は後進育成のためにと授業開発のアドバイスのみならず講義や⽣徒作品への講評など授業にも参画してくださいました。
建築家が関わった授業
授業では⾼校1年⽣の美術選択者を対象に「近未来×建物×デザイン~サスティナブル建築」という単元名て全 22 時間の授業を実施しました。松⽥⽒に関わっていただいた授業内容と⽣徒の反応を交えて簡単に紹介させていただきます。
まずはじめに個⼈ワークに⼊る前のレディネスとして社会的な課題を建物で解決するグループワークを⾏ないました。その後グループ発表に対して松⽥⽒にフィードバックをしていただいき,サスティナブル建築についての講義をしていただきました。⽣徒の反応は「すごいと思ったのは空気で家を浮かせる技術があるということ。」「法隆寺の話が⼼に残った。⻑く残るものにはデザインが優れているというだけでなく,⼈々に愛されているという理由は⼼を揺さぶられた。」などがあり,⼯学的な要素や造形的な美しさに触れることができた振り返りが⾒られました。その後、【サスティナブルで柔軟性のある世界に向けてあなたの考える近未来の建築をデザインしてください】という最終課題を設定し,アイデアスケッチワークシートに取り組ませました。その際松⽥⽒より⼨法感覚が⼤切だと助⾔していただき⾝近なものを⽤いての⼨法チェックや縮尺⼈型制作を取り⼊れ,⼀⼈ひとりにアドバイスをいただきました。「現実に置換して考えることが必要だと改めて感じた 」「松⽥先⽣のアドバイスは⾃分でも気付かなかったこの家の魅⼒のことが書かれていていい発⾒になった 」など,松⽥⽒の専⾨的なアドバイスにより⽣徒の思考が深まった記述がみられました。
そして数学的・⼯学的・造形的な要素をもとに⽴体を創造する技能を育成するために模型制作を⾏いました。縮尺を考えて A4のイラストレーションボードに収まるサイズで計画し,⽅眼⽤紙に展開図を描いてケント紙をベースに⽴体へ起こしていきました。⽣徒からは「まさかここで三⾓⽐を使うとは。これまで⽤途もわからず習 ってきた数学が活⽤できて嬉しかった。」「窓の⼤きさを考えると⼤きすぎても⼩さすぎても暮らしにくいし,全体のバランスを考えなければ不格好になるので想像⼒を働かせて考えたい。」など,領域横断をしながら造形的な要素に⽬を向け試⾏錯誤する姿が⾒られました。
最後に完成した摸型の講評を松⽥⽒にしていただきました。「他の⼈のコンセプトシートを⾒るとデザインから素材まで様々なこだわりが⾒えて⾯⽩かった。機能性やサスティナブル建築のための⼯夫に加え,作者の意図や建てる場所・環境・住む⼈にあったデザインがあるものが優れたサスティナブル建築だといえるのだろうと思 った。松⽥先⽣の話でこれからの時代には様々な分野の横断的な学習が必要だとあったが,まさにその通りだと思いエネルギーや素材などに関しての幅広い知識を持つことが問題解決につながるということを改めて感じることができた。」など友だちの作品の良さや⼈や環境に配慮したデザインの本質とサスティナブルな視点,横断的に思考することが問題解決につながることに気づく⽣徒が⾒られました。また「本物の建築家の⽅に⾃分のつたない作品を観てもらうのは緊張したが,たくさん褒めてくださったので安⼼した。⾃分が今まで全く気づいていなかったことも指摘されて考えが広がった。私が今回建物に屋上をつけたのは‟外の空気をすいたい“という理由からだけだったが,今⽇松⽥先⽣が‟屋上から周りを⾒渡せるし,周りもこの建物を⾒ることができる”と⾔っていてハッとした。この建物が街のシンボルたりえることに気づかされた。本物はすごいと思った。」など専⾨家に関わってもらうことで⾃分⾃⾝でも気づかなかった模型の良さを具体的に⾒つけてもらえた喜びや専⾨家のすごさを実感できた⽣徒が⾒られました。
具体的な授業内容や専⾨家が関わったことで得られた成果などは論⽂に掲載していますので興味のある⽅はご覧になってください。
【関連論⽂】
遠藤ももこ・⽵中真希⼦(2022)『美術Ⅰ「デザイン×サスティナブル建築」での STEAM 教育における建築家の存在と⽣徒の領域横断に関する認識』⽇本科学教育研究会研究報告,36(6),35-8.
URL: https://doi.org/10.14935/jsser.36.6_5
遠藤ももこ・⽵中真希⼦(2022)『サスティナブル建築を題材にした⾼等学校美術における STEAM 教材の開発』⼤分⼤学教育学部研究紀要第 44 巻第 1 号 pp.129-143.
URL:http://www.ed.oita-u.ac.jp/kykenkyu/bulletin/kiyou/endo44-1.pdf
⽵中真希⼦・遠藤ももこ(2022)『「美術Ⅰ」における STEAM 教育「デザイン×サスティナブル建築」の意義〜授業に参画した建築家へのインタビューより〜』⽇本科学教育学会年会論⽂集 46,pp.113-116.
URL: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jssep/46/0/46_113/_article/-char/ja/
遠藤ももこ(2023)『⾼等学校「美術 I」デザイン領域に おけるサスティナブル建築を取り⼊れた STEAM 教育の実践』⼤分⼤学⼤学院教育学研究科教職⼤学院 研究報告,6,1-10.
URL:https://cir.nii.ac.jp/crid/1390577133292743680
授業実践を終えて
今回の授業は⼤学院の⽵中教授から授業の進め⽅や⽅法のアドバイスをいただき,専⾨家である松⽥⽒から建築の⼯学的な視点や美しい建物の紹介,模型の作り⽅や⼨法感覚の重要性など様々なことを教えていただいたおかげで成⽴したものです。このことにより多くの⽣徒から毎時間の振り返りで建物に対する⾒⽅や考え⽅の広がりが⾒て取れました。建築は住居を中⼼に⼈々にとって⽣活に必要不可⽋な存在であり,将来の住居をどのようなものにするか考え,コミュニティーの在り⽅や環境問題などの様々な課題から少なからず持続可能性と向き合う必要性が⽣じます。今回の経験を通してその素地づくりやこれから考えていくきっかけになってもらえたら幸いです。
そして授業を通して私⾃⾝も⽣徒同様に今まで通り過ぎていた⾝近な建築に対する気づきを獲得することができました。それはとても豊かな視点を⼿に⼊れることで世界が広がったようにも思います。 豊富な知識や経験を有する松⽥⽒から発せられる⾔葉は,建築への情熱にあふれ,ひとつ⼀つの⾔葉に説得⼒と重みが感じられました。とても内容が濃く質の⾼い時間を提供していただきました。これからますます多⾓的な視点で物事をとらえることが豊かさをもたらすことや課題解決に重要であると考えています。私⾃⾝も美術教育に携わる専⾨家としての研鑽はもちろんですが,今後も美術の視点を⼤事にして時にはファシリテーターのような役割を果たしながら専⾨家のお⼒を借りて他領域と横断した授業を提供し,⽣徒に必要な⼒をつけていきたいと思います。
閉会点鐘
メールフォームにてのメークアップの方は必要事項をご記入の上、送信してください。
2720 Japan O.K. ロータリーEクラブではFAXでも受け付けております。
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すべての設問に対して回答する必要はありません。
会員・メークアップ・サポーターの皆様へ
(Eクラブ会員・サポーターの方は必ずログインしてください)
2720 Japan O.K. ロータリーEクラブ会員の方はこちらで出席へ
他クラブのサポーターではないロータリークラブの方はこちらでメークアップ(1回:1,000円<税込> クレジット決済可<VISA/MASTER/AMEX>)
他クラブの方でサポーターを希望される方(年会費:1万円<税込> クレジット決済可<VISA/MASTER/AMEX>)はこちらでお申し込み
他クラブの方ですでにサポーターの方はこちらでメークアップ