ロータリーの1年について
みなさま、こんにちは。クラブ研修リーダーの植山です。今年も残すところ、2か月を切ってしまいました。12月が近づいてくると、ザワザワと慌ただしい気持ちになるのはきっと私だけではないと思います。
新年を迎えて年が変わっても、ロータリーの年度はまだ半年を残して続きます。皆さまご存じのように、ロータリーの年度は7月から6月の12か月を単位にしているからです。
なぜ、ロータリー年度は7月1日に始まるのでしょうか?疑問に思ったことはありませんか?調べてみると、その理由が見つかりました。
ロータリーの最初の会計年度は、初めての年次大会(現在は国際大会)が終了した翌日、1910年8月18日に始まったそうです。つまり、年次大会を年度の締めくくりの日としたのだと思います。翌年度も同様に、国際大会の翌日の1911年8月21日が新年度の開始になっている記録があるそうです。
さらに翌年の1912年8月に、理事会が会計監査を依頼した際に、クラブ幹事と会計が純分な時間をもって財務報告を準備して、かつ、クラブからの代議員の人数を決定できるように、会計年度の最終日を6月30日にしてはどうかという提案を会計士から受けました。
この提案を受けて執行委員会が同意し、1913年の会合で、6月30日をもって会計年度の最終日とすることが定められました。これが、ロータリー年度が7月1日から翌年6月30日までと制定されたゆえんだそうです。
ロータリーではその後1917年まで、7月か8月に年次大会を開催していましたが、1916年大会での代議員が、夏場の暑さを考慮して大会を6月に開催する決議案を採択したのをきっかけに、6月に開催されるようになったそうです。
はじめは年次大会の日をもって年度の最終日としていたこと、しかしそれでは会計の準備が十分に行えないことから、6月30日を最終日と制定したこと。また、それまで7月か8月に開催していた年次大会を気温を理由に6月に変更したこと。どれも、今からおよそ100年ちょっと前のできごとです。たくさんのロータリアンが、ロータリーのことを一生懸命に考え、その場その場で真剣な協議を重ねて、常に最良の決定を重ねてきた結果がロータリーの今に繋がっているのだと思うと、ちょっと厳粛な気持ちになります。
話を現在に戻します。来年、すなわち2025年の6月までは先日公式訪問でお迎えした三村ガバナー年度です。そして2025年7月からは現在ガバナーエレクトの藤田氏がガバナーになり、藤田ガバナー年度が始まります。西暦では三村ガバナー年度は2024-2025年度、藤田ガバナー年度は2025-2026年度、と表します。
10月に次年度幹事の今長副幹事が、次年度地区委員として地区に出向して下さる方の募集や確認をして下さいました。次年度も今年度を上回るたくさんの会員さんが地区に出向して活躍して下さるようで、とても頼もしく思っています。
もう来年度の話を?と思われる方もいらっしゃると思いますが、実は地区ではすでに着々と次年度の準備が進められています。次年度というのは、2025-2026年度、すなわち藤田年度のことです。私たちのクラブでは、佐藤知博会長年度にあたります。
10月には、次年度のガバナー補佐と地区の部門長を集めて第1回ガバナー補佐研修部門長会議が藤田ガバナーエレクトの招集の下に大分市で開催されました。12月には第2回ガバナー補佐研修部門長会議が熊本で開催されます。年が明けると、地区補助金管理セミナー、地区チーム研修セミナー、会長エレクト研修会、地区研修協議会、と次々に次年度の研修が続きます。その合間に、三村年度のRLIや部門の研修会、地区大会なども開催されます。
もちろん、現在開催している研修会は、ガバナーエレクトがガバナーノミニーでいらした1年前から、地区幹事と地区副幹事を交えた運営チームで日程や場所を検討してスケジューリングを行い、準備を進めてきたものです。そして来年7月にやっと藤田年度が始まると、その裏ではその次の年度、延岡ガバナー年度の研修がスタートすることになります。
地区委員を続けていると、その年度の行事をこなしながら、次の年度の準備にも携わることになりますので、三次元、四次元の感覚の構築が苦手な私などは、時々アタマが混乱してしまいます。
地区だけでなく、歴史の長いクラブでは、この、年度内に次年度の準備を、というサイクルが板についています。会長年度が始まると同時に、前年度中にスケジューリングされている行事や卓話プログラムをこなすのが会長や委員長の務めになります。私たちのクラブでも、徐々にそういう体制にシフトしていければいいなぁ、と思います。
ところで、余談ですが、ガバナーがガバナーの任に就くのはたったの1年ですが、その1年のために、ガバナーノミニーデジグネート、ガバナーノミニー、そしてガバナーエレクトである3年間が、様々な学びや経験や準備を含めて積み重ねられているわけです。これだけを考えても、ガバナーってすごいなぁ!と思います。だからこそ、ガバナーがロータリーや自分の地区のことについて考えぬいた上で、ご自身のガバナー年度に達成したいことやクラブに依頼したいことがあるならば、できるだけ叶えて差し上げたいなぁ!と私は思うのです。