ロータリーの魅力発見

ロータリーの活動を楽しむには!

「ロータリーって、なんだか難しそう」「奉仕って、ちょっと堅苦しいイメージがある」——そんなふうに感じていた頃の私に、今なら笑顔で伝えることができます。「ロータリーは、楽しいですよ」と。

ロータリー活動に関わる中で私は、奉仕とは「誰かのために尽くす」だけでなく、「自分自身が学び、成長し、人とつながる」貴重な機会であると実感してきました。そして何よりも、それが“楽しい”ことであるということにも気づきました。このエッセイでは、ロータリーの活動を楽しむためのヒントを、私自身の経験をもとにお伝えしたいと思います。

人との出会いを楽しむ
まず第一に、「人との出会いを楽しむこと」が大切です。ロータリーには、職業も世代も地域も異なる多様な人たちが集まっています。普段の生活では出会えないような方々と、同じ志をもって語り合い、行動できるのは、ロータリーならではの魅力です。会合やプロジェクト、研修会で交わす何気ない会話から、新しい価値観や気づきを得られることが多くあります。お互いの違いを尊重しながら、共通の目的に向かって協力することで、自然と信頼関係も深まっていきます。

無理をせず、まずは参加してみる
第二に、「無理をしすぎず、自分らしい関わり方を見つけること」が、長く続けていくコツです。ロータリーには多様な活動があります。会合、奉仕プロジェクト、国際交流、青少年育成など、関われる分野は広く、多彩です。

ただし、仕事や家庭を持ちながら活動するとなると、すべてに積極的に参加するのは難しいこともあります。そこで大事なのが、「まずはできる範囲で参加してみる」ことです。

ある会員の方が、こんなふうにおっしゃっていました。

「なかなか参加できないと、ロータリーの活動についていけなくなってしまう。たとえるなら、まだ算数の九九を練習している段階なのに、いきなり因数分解を解かされているような気持ちになる」と。

私はこのたとえを聞いたとき、「うまいこと言うなぁ」と感心しました。そして、とても共感しました。入会したばかりの頃は、「ロータリーの“あいうえお”や“九九”」を、少しずつ覚えていく段階です。しかし、やがて会長や幹事を経験する頃には、自然と“因数分解”にも取り組めるようになっている。これは、やはり「場数」がものを言う世界だと思います。

「とにかく、まずはできる限り参加してみることが大事」——これは、経験豊富な別の会員の方もおっしゃっていた言葉です。知識や慣れは、頭だけで考えていても身につきません。実際に現場に足を運び、人と話し、空気を感じて初めて見えてくるものがあります。参加することでしか得られない発見や、心が動かされる瞬間があるのです。

実際に参加して得られた感動
つい先日の出来事をご紹介します。ローターアクトクラブの認証状伝達式に参加した際、ある入会まもない会員の方が、その式を我がクラブの認証状伝達式と勘違いされていたのです。「ロータリーって、認証状をもらうまでに8年もかかるんですね?」と驚かれていました。

その方は、式の間中、「ローターアクトって何だろう?」「認証状ってどういう意味だろう?」と調べながら、真剣な表情で参加されていました。私は、その姿にとても感動しました。まさに「まずは参加すること」で、知らなかったことを知り、新たな理解が生まれる瞬間だったのです。きっとこの経験が、その方の今後のロータリー活動の大きな一歩になることでしょう。

私たちロータリアンの中で、ローターアクトとの違いや、認証状の意義を明確に説明できる人がどれくらいいるでしょうか?知識がなくても、現場に行ってみる、誰かに尋ねてみる、実際の空気を感じる——それだけで世界はぐんと広がります。そして、知識が増え、理解が深まることで、活動ももっと楽しくなっていくのです。

若い世代とともに未来を築く
今回の認証状伝達式では、ユナさんによる力強い会長挨拶に加え、外国籍の会員や海外在住者を含む多様なメンバーの姿に、多くの参列者が驚いていました。多様性と可能性に満ちた新しいクラブの誕生に、私たちも胸が熱くなりました。このような感動も、現地に足を運ばなければ味わえなかったことでしょう。

ロータリーは、若い世代とともに未来を築く場所でもあります。インターアクト、ローターアクト、RYLAなど、次世代との交流の機会が多く設けられています。彼らの柔軟な発想やエネルギーは、私たちに新しい風を運び、学びを与えてくれます。

学び、そして楽しむ
ロータリーを「学びの場」として捉えることも、大きな楽しみの一つです。卓話やセミナーでは、地域の課題、国際社会の動向、他クラブの取り組みなど、実に幅広いテーマが扱われます。そうした学びの積み重ねが、日常の仕事や生活にも活きてくるのです。

そして何より大切なのは、「笑顔を忘れないこと」。どんな会合も、奉仕活動も、笑顔があるだけで場の空気が和みます。仲間とともに過ごす時間を素直に楽しむ——その気持ちが、ロータリーをより深く、豊かにしてくれるのだと思います。

最後に
ロータリーは、ただ「与える」場所ではありません。「与えながら、自分も多くのものを受け取る」場所です。人とのつながり、新たな視点、自分自身を高める経験——それらすべてが、ロータリーを通じて得られる宝物です。そしてそれは、「まずは参加してみる」ことから始まります。

もし誰かに「ロータリーって楽しいの?」と聞かれたら、私はこう答えたいと思います。

「楽しいかどうかは、まず参加してみないとわかりません。でも、参加してみればきっと、あなたなりの楽しみ方が見つかりますよ」と。


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