定款細則と規定審議会
皆様、こんにちは!本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
年末、年始、そして月曜日の祝日が続きましたので、例会は久しぶりですね。正確には、前回の例会が12月23日(月)でしたので、12月30日、1月6日、1月13日の3回を連続休会とし、4週ぶりの例会ということになります。
この例会の休会は、もちろん理事会で協議して決議されたものですが、ただ、理事のみんなが賛成すればよいというものではありません。行うべき例会の回数や休会について、「定款」に規定されているからです。
今回は「定款」「細則」「規定審議会」についてお話します。
ロータリーのすべてのクラブに「定款」と「細則」があるのをご存じでしょうか?知ってる会員さんは多いと思います。それでは自分のクラブの細則を読んだことがある会員さんはいらっしゃいますでしょうか?もしこれまでご覧になったことが無ければ、ぜひ一度目を通されてみてください。私は時々、クラブのあれやこれやを確認するために定款や細則を引っ張り出しては読んでいますが、何度読んでも、なかなか内容を覚えることはできません。
たとえば、例会の開催について、定款ではこのように規定されています。
「3回を超えて連続休会してはならない」
「月に2回は例会を開催しなければならない」
「祝日や会員の葬儀以外の理由で年4回までは例会を休会としても良い」
上記に照らし合わせると、12月30日、1月6日、1月13日の3回を休会とすることは、定款に反しません。ですから、あとは理事会が承認すればOK、となるわけです。
ロータリークラブの定款はRIが定めた「標準ロータリークラブ定款」を使用することが義務づけられています。ですから、クラブ名とクラブの所在地を除くとすべてのロータリークラブは同じ定款を使用していることになります。
クラブごとの特色や変化を出せるのは、細則です。こちらも、RIが定めた「推奨クラブ細則」を基準にしていますが、クラブ会員の総意で変更することが可能です。
この「標準ロータリークラブ定款」や「推奨クラブ細則」ですが、内容に不満や不具合、不合理な点があると思われる場合は理由を添えて変更をRIに提案することができます。それを審議する場が、3年に一度開催される規定審議会です。
各クラブから出された改正案は地区大会で一度審議されます。そしてその案が妥当な案であると認められれば、規定審議会に提案されることになります。
私たちの2720地区からは最近改正案が出されたことは無いと聞いていますが、もしみなさん、「この規定はおかしい!」「こういう規定の方がロータリーや会員にとって良いと思う!」というような提案がありましたら、クラブの案として提案してみませんか?
ちなみに、次の規定審議会は2025年4月にアメリカイリノイ州シカゴで5日間にわたり開催されます。地区からは規定審議会代表議員として瀧満パストガバナーがご参加の予定です。
4月の審議会にどんな提案が出されているか、ちょっと調べてみました。
インドのボンベイロータリークラブから、
「理事会のすべての会合後30日以内に、書面による議事録を全会員が入手できるようにすべきである」という定款を「理事会のすべての会合後45日以内に、書面による議事録を全会員が入手できるようにクラブ理事会がはからうものとする」
という内容に変更する提案がなされていました。このクラブでは、30日ごとに理事会が開催されるため、議事録の内容を理事会で承認する期間をカウントすると30日以内の議事録公開は困難であるため、という理由です。
また、イタリアからは
「現年度前期における収入と支出を含む中間財務報告を12月31日までの年次総会で行う」という定款を「現年度前期における収入と支出を含む中間財務報告を1月31日までに行われる会合において発表する」
という内容に変更する提案がなされています。ロータリー年度が7月1日に始まることを考えると、満6か月を経過しない時点で中間報告を提出することは不可能である、という理由です。
他にも、「ローターアクトの上限年齢を40歳に定める」提案や「新クラブ設立時の最低会員数を20名から15名に変更する」提案などもあります。
読んでみると、なるほどと思える内容です。これらの提案を読んで感心したのは。「定款に定められているからそのようにすべきだ」と、単純に定款を守る努力をするだけではなく、「定款が現況に即してない」と思えば「定款の方を変えてもらおう」という努力をしているということです。もちろん、すべてがかなえられるわけではないと思いますが、訴えかけなければ変えるチャンスもありません。私たちの手でロータリーの定款を変えることができたら、すごいと思いませんか?
4月の規定審議会で決議された内容はそれぞれの国の言葉に翻訳され、秋に規定審議会報告会が開催されて地区内のクラブに通達されます。それを受けて、各クラブは定款を新しいものに替え、細則の変更を行わなければなりません。次年度、佐藤知博年度が細則変更の年度に当たりますので、ぜひ、みんなで細則の変更を協議しましょう。